ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

ア●●●● 高浜町の薬草各論イイチジク/イヌガラシ特 徴 落葉小高木で、樹高は5m 位になる。日本には寛永年間に渡来した。茎や葉ともに傷つけると白い乳液が出る。葉は大型で掌状に3~5裂し厚く粗毛がある。花は独特で、いわゆる隠イチ頭ジク花序をつける、これは壺形に肥大した花序の軸の内側に多数の雌性の小花を密集したものである。花はこの壺の中で開き、秋に結実すると花序全体が肥大してイチジクの実となる。このように開花状態が外部から認められないため、無花果の名がある。生薬名 無ム花カ果カ(果実)薬効・利用方法 緩下、咽喉痛に用いられる。緩下には、無花果を1日量3~4個を煎じて服用する。新鮮果実を生食するもよい。乾燥葉を数枚刻み薬湯にして婦人病、神経痛に使用し、また茎葉からとった白乳液を塗りイボとりとする。調製法 成熟した果実を乾燥する。和名 無花果分布 西アジアの原産といわれる。生育地 果樹として植栽される。薬用部位 果実、葉花期 春~夏(5~6月)果実期特 徴 多年草で、草丈は10 ~ 50cm になる。葉は互生し、倒披針形または長楕円状披針形、鈍頭で羽裂または不規則な鋸歯縁となる。花期には、枝の上部に総状花序をつけ、黄色の花を開く。果実は細い円柱形で上方に湾曲する。生薬名カン菜サイ(全草)薬効・利用方法 中国での使用例として、同属植物のロリッタ・モンタナ(Rorippa montana)は、清熱・利尿・通経薬として感冒、熱咳、咽頭痛、リュウマチ性関節炎、黄疸、水腫などに用いられ、全草を乾燥したもの1日量15 ~30g を煎じて服用する。生のものなら30 ~ 60g を煎じて服用する。打撲傷には粉末を患部に塗布する。調製法 5~7月に全草を採取して、水洗い後日干しにする。または生のまま用いる。※ クレソン(オランダガラシ)と同じ芥子成分が含まれ、ネパールなど各地で野菜として調理されている。生で食べることもできる。和名 犬芥子分布 日本各地生育地 やや湿った路傍や草地薬用部位 全草花期 春~夏(4~6月)開花期利用部位果 実 葉利用部位全 草クワ科イチジクFicus carica L.アブラナ科イヌガラシRorippa indica (L.) Hiern