ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

ア●●●● 高浜町の薬草各論アレチマツヨイグサ/イケマ特 徴 日本には明治後期に渡来し、各地に野生化している。越年草で草丈は30 ~ 150cm に達する。茎は直立し、多少分枝して大型で有毛。葉は互生し、長楕円状披針形、葉縁には鈍鋸歯がある。花期には、黄色の大きい4弁の花を開き(花弁の間に隙間があるのが特徴)、花は強い芳香を有する。花後にさく果を結び、中には細かい種子を有する。花弁の間に隙間がないものをメマツヨイグサとして区別する。薬効・利用方法 欧州では生の全草、種子、根を鎮痙薬、緩和薬、弱い収斂薬、抗血液凝固薬として使用する。又、咳、風邪、胃の刺激や腸の痙攣に内服剤として用いられる。近縁種のメマツヨイグサは血液凝固、あるいは血栓形成を減じる成分を含有することが発見され、ある種の心臓発作の予防薬として注目されている。調製法 秋に採取し調製する。和名 荒地待宵草分布 北アメリカ原産生育地 荒れ地や路傍薬用部位 種子、全草花期 夏の夕方(6~9月)アレチマツヨイグサ特 徴 つる性の多年草で、他物に絡み成長する。地下の根は大きく肥厚する。茎は細長くつる状に伸びて葉を対生するし、茎を切ると白い乳液が出る。葉は卵心形でやや薄く毛はほとんどない。花期には葉腋から出た長い柄の先に集散花序をつくり、白色で深く5裂した花を開く。秋に紡錘形の袋果をつくり、その中に冠毛をもつやや扁平な種子を多数含む。生薬名 牛ゴ皮ヒ消ショウ根コン(根)薬効・利用方法 利尿薬として、むくみに牛皮消根を1日量3~6g を水300mL で半量に煎じ、3回に分けて服用する。作用が強いので注意を要する。根に含まれるポリオキシ・プレグナン配糖体には抗腫瘍性、免疫増強作用等があると、日本生薬学会第26 回年会(1979 年)で発表された。調製法 8~9月頃に肥大した地下の根を掘り取り、水洗いしたのち、刻んで日干しにする。和名 牛皮消分布 日本各地生育地 山地の木陰など薬用部位 根花期 夏(7~8月)開花期利用部位種 子 全 草利用部位根アカバナ科アレチマツヨイグサOenothera parviflora L.キョウチクトウ科イケマCynanchum caudatum (Miq.) Maxim.メマツヨイグサ