ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

ア●●●● 高浜町の薬草各論アキノキリンソウ/アサツキ特 徴 多年草で、草丈は30 ~ 80cm になる。根生葉はふつう花期には枯れる。茎の下部から中部の葉には有翼の柄があり、茎葉は卵形から卵状楕円形で、基部は細くなって葉柄の翼に続く。花期には、分枝した枝に黄色の頭花を多数開く。生薬名 一イッ枝シ黄オウ花カ(地上部)薬効・利用方法 風邪の頭痛、腎炎、膀胱炎などに用いられ、1日量10 ~ 15g を煎じて3回に服用する。また、咽喉の痛みには15 ~ 20g を煎じ、煎液でうがいをするとよい。調製法 開花期に地上部を刈り採り刻んで陰干しする。※ 同属種のヨウシュアキノキリンソウは、ローマ時代から万能の薬草とされ、イギリスではエリザベス一世の時代にロンドンの薬店で、粉末にしたものが高価な薬として売られていたという。和名 秋の麒麟草分布 全国各地生育地 日当たりのよい山野薬用部位 地上部花期 秋(8~ 10 月)開花期特 徴 多年草で草丈は40 ~ 50cm になる。食用の目的で古くから栽培されている。ネギより小型で茎も細く空洞。根はラッキョウ形の狭卵形の鱗茎で、表面は紅紫色を帯びる。花期には、花茎を伸ばし茎頂に散形状をつけ、淡紅紫色6弁の小花が多数開く。生薬名 細サイ香コウ葱ソウ薬効・利用方法 滋養強壮・食欲増進・抗菌作用があり、風邪による頭痛、痛風、筋肉痛などに用いる。風邪による頭痛には鱗茎を煎じて服用し、痛風、筋肉痛にはすりつぶして患部に塗布する。止血剤として切り傷、擦り傷には葉や鱗茎をすりつぶして患部に塗布する。自生のものを採取し葉や鱗茎を滋養強壮薬として食べてもよい。調製法 晩春に鱗茎を採取し日干しにする。※ 若葉や鱗茎には特有の辛味と香りがあり、薬味、和え物、汁の実などとして食べる。味はワケギに似て、ワケギよりは辛味があり、香りもワケギに似てラッキョウやノビルとは異なる。かつては雛祭りにアサツキの味噌和えを食べる習慣があったという。和名 浅葱、糸葱分布 日本各地生育地 山野、人家周辺薬用部位 茎葉、鱗茎花期 晩春(5~6月)葉の状態利用部位地上部利用部位茎 葉 鱗 茎キク科アキノキリンソウSolidago virgaurea L. subsp. asiatica(Nakai ex H.Hara) Kitam. ex H.Haraヒガンバナ科アサツキAllium schoenoprasum L. var.foliosum Regel