ブックタイトル青葉山植物図鑑

概要

青葉山植物図鑑

〈日本薬局方収載植物〉高浜町の薬草各論ナナルコユリ特　徴 多年草で、草丈は80 ～ 100cm になる。地下茎は太く横に伸び年ごとに節をつくる。地下茎の先から毎年１個の茎を立ち上げ、円柱状で無毛。葉は２列互生し、披針形から狭披針形で全縁、緑白色を帯びる。花期には、葉腋から筒状の淡緑白色花を３～５個ずつ垂れ下げる。果実は漿果で球形、熟すと黒色となる。生薬名 黄オウ精セイ（根茎　局※）効　用 滋養・強壮薬として病後の虚弱、精力減退、糖尿病、動脈硬化症、血糖過多などに用いられる。１日量４～ 12g を煎じて３回に服用する（滋養強壮・病後の虚弱）。黄精酒を１回量20mL を限度に１日３回服用するとよい（精力減退、病後回復など）。調製法 10 ～ 11 月、地上部が枯れた頃採取し、水洗後ヒゲ根を除き湯通しした後、外皮を剥いで縦に割って日乾する。薬用酒は、黄精200g にグラニュー糖200 ～ 300g を加え、ホワイトリカー1.8L に漬け冷暗所に保管する。※ 【日局】　本品はナルコユリPolygonatum falcatum A. Gray、カギクルマバナルコユリPolygonatum sibiricum Redoute、Polygonatum kingianumCollett et Hemsley 又はPolygonatum cyrtonema Hua（Liliaceae）の根茎を、通例、蒸したものである。利用部位根 茎和名 鳴子百合分布 本州以西、四国、九州生育地 山中の林内や原野薬用部位 根茎花期 初夏（５～６月）ナルコユリの生薬開花期クサスギカズラ科ナルコユリPolygonatum falcatum A.Gray