ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

〈日本薬局方収載植物〉高浜町の薬草各論ナナツミカン特 徴 江戸時代中期、黒潮に乗って南方から、山口県長門市に漂着した文旦系の柑橘の種を育てたのが起源とされる。常緑小高木で、樹高は3m程になりよく枝を分ける。若枝は緑色で偏平、稜角があり葉腋から短いとげが出る。葉は対生し、葉身は楕円状披針形、葉縁には低い鈍鋸歯がある。花期には、枝先の葉腋に白色5弁の花を開く。果実は翌年の4~6月に熟す。生薬名 枳キ実ジツ(未熟果実 局※)、枳キ穀コク効 用 漢方処方用薬では、利気・健胃・化け痰たん・便通作用があり、胸腹部の膨満感や痛み、便秘などを改善する薬方に配合される(大柴胡湯、四逆散、排膿散、麻子仁丸、大承気湯など)。生薬製剤では芳香性健胃薬として用いられる。調製法 5~6月に未熟果実(摘果品)を採集し、そのまま乾燥する。又は半分に輪切りにして天日或いは温風で乾燥する。※ 【日局】 本品はダイダイCitrus aurantium Linne var. daidaiMakino,Citrusaurantium Linne 又はナツミカンCitrusnatsudaidai Hayata(Rutaceae)の未熟果実をそのまま又はそれを半分に横切したものである。利用部位未熟果実和名 夏蜜柑分布 中国原産生育地 温暖な土地、果樹や庭木として栽培される。薬用部位 果実花期 春(5~6月)ナツミカンの生薬成熟果実ミカン科ナツミカンCitrus natsudaidai Hayata未熟果実