ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

ア●●●● 高浜町の有毒植物各論ママムシグサ/マルバルコウソウ特 徴 テンナンショウ属植物は北海道から沖縄まで全国的に分布し、約30 種以上と種類が多く、分類が難しい群として知られている。代表的な種としてはマムシグサ、マイヅルテンナンショウ、アシウテンナンショウなどがある。湿った林床に多いが、河川敷などにも見られる種もある。多年草で、地上部は普通葉を1~2枚つけ、地下部には扁球形の地下茎がある。花期には、サトイモ科の特徴である肉穂花序と仏炎苞をもった「花」をつける。花後、粒状の果実をトウモロコシ状につけ、熟すと朱赤色になって目立つ。生薬名 天テン南ナン星ショウ毒 性 サポニン、蓚酸カルシウム(不溶性)を含有する。若い果実を口にすると、口唇、口内のしびれ、腫れなどのほか、腎臓にシュウ酸カルシウムが沈着して腎機能を障害する。ウラシマソウ(サトイモ科)Arisaema thunbergii Blume subsp. urashima(H.Hara) H.Ohashi et J.Murata※ 花序付属体は全体に平滑で、先が細長く伸びて糸状となり長さ30cm に達する。和名 天南星分布 日本各地生育地 湿った林床や河川敷有毒部位 塊茎、果実花期 春~夏(4~6月)開花期特 徴 明治の終わりに日本に入り、観賞用に栽培されたが、種子がこぼれて野生化しているものがある。一年草、茎はつる性で左巻き。他物に絡みつきながら伸び、3m位になる。全株無毛。葉は長い柄により茎に互生、心形で基部はへこみ、先は細く、先端は尖る。花期には、葉腋より長い柄を出し、その先に朱紅色のロー卜形の花を5~6個つける。種子は朝顔に似た形状となる。毒 性 樹脂配糖体のファルビチンを含有。これは腸内で分解され、腸管を刺激して蠕動運動を亢進し、瀉下作用を示す。誤って種子を食すと猛烈な下痢を引き起こす。和名 丸葉留紅草分布 熱帯アメリカ原産生育地 荒地や垣根など有毒部位 種子花期 夏~秋(8~ 10 月)開花期有毒部位有毒部位サトイモ科マムシグサArisaema japonicum Blumeヒルガオ科マルバルコウソウIpomoea coccinea L.塊 茎 果 実種 子