ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

ア●●●● 高浜町の有毒植物各論カカタバミ/キケマン特 徴 多年草で、雑草として広く世界に分布する。茎は地上を這って広がり、長さ10 ?30cm 位になる。葉は互生し、細く長い葉柄と3小葉からなる複葉で、小葉は心臓形で夜間は閉じる。花期には、葉腋に花茎を伸ばし黄色い5弁の花を散形状につける。果実は円柱形で、熟すると裂けて反転し多数の種子をはじき出す。生薬名 酸サン漿ショウ草ソウ(全草)毒 性 薬用では、疥癬その他の寄生性皮膚病・虫刺されに外用する。全草に酸性シュウ酸カリウムを含有する。シュウ酸を多量に摂取すると体液、組織のカルシウムと不溶性の塩を作るため低カルシウム血症を引き起こす。腎臓ではシュウ酸カルシウムの結晶で尿細管が塞がれることがあり、結晶が脳組織に及ぶと、麻痺と中枢神経系の障害を引き起こす。和名 片喰分布 日本各地生育地 庭や路傍有毒部位 全草花期 春~夏(5~7月)開花期特 徴 越年草で、草丈は40 ?60cm になる。茎や葉が大きく無毛で全体に粉白色を帯びた緑色を呈す。下部の葉は2?3回3出複葉。花期には、総状花序をつけ黄色の細長い花を開く。さく果はやや太く狭長楕円形、ほとんど数珠状にくびれず、長さ約2cm。似た花にフウロケマンやツクシキケマンがある。キケマンは種子が2列に並び、フウロケマンは果実が真っすぐで、あまり数珠状にならない。ツクシキケマンは果実が数珠状にくびれる。毒 性 全草にアルカロイドのビククリン、フロトピン、パルマチンなどを含有する。特に根に多く含み、口にすると酒に酔ったような感じになった後、眠気、吐き気、脈拍の低下などの中毒症状を起こす。重症では、深い眠気が襲って体温が低下する。その後、呼吸や心臓の麻痺が起こる。和名 黄華鬘分布 関東地方以西、四国、九州生育地 低地や海岸地方有毒部位 根を含む全草花期 春(4~5月)開花期有毒部位有毒部位カタバミ科カタバミOxalis corniculata L.ケマンソウ科キケマンCorydalis heterocarpa Siebold et Zucc.var. japonica (Franch. et Sav.) Ohwi全 草全 草