ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

ア●●●● 高浜町の有毒植物各論オオトギリソウ/オナモミ特 徴 多年草で、茎は直立し高さ20 ?90cm になる。葉は対生し、卵状の長楕円形で葉柄がなく、下面から透かすと黒色の油点が散在する。花期には、枝先に集散花序をつくって開き、花弁は5枚で黄色。和名弟おと切ぎり草そうは鷹匠の兄が秘密にしていたタカの傷薬をその弟がもらしたために、兄が弟を切り殺したという伝説に由来する。生薬名 小ショウ連レン翹ギョウ(全草)毒 性 薬用では、止血、鎮痛、収斂、利尿作用があり、止血、月経不順、扁桃腺炎、風邪の咳などに用いるほか、打撲傷などに外用する。民間では全草の乾燥品を細切りし、酒に浸して中風、リュウマチ、神経痛の予防薬としている。 全草にタンニンを多く含み、また紫外線を強く吸収するアントラキノン系の黒紫色色素ヒペリシンをもっている。皮膚炎の原因となるので生汁の内服は不可。和名 弟切草分布 日本各地生育地 山や野原有毒部位 全草花期 夏(7~8月)開花期特 徴 日本へは大陸から入った史前帰化植物といわれる。一年草で、草丈は約1m になる。葉は長い柄をもち三角形状で、縁に不規則な粗い鋸歯がある。花期には、雌雄別々の黄緑色の頭状花をつける。雄の頭状花は枝先につき球形で多数の小花からなり、雌の頭状花は葉腋につける。痩果の入ったつぼ型の総苞(集合果)には鈎状のとげがあり他物について広がる。生薬名 蒼ソウ耳ジ(茎葉)、蒼耳子(集合果)毒 性 薬用では、民間で風邪による頭痛や発熱に用いる。また湿疹、虫刺されには茎葉をもんで塗布する。果実にリノール酸、カルボキシアトラクティロシドなどを含有する。中毒症状は頭痛、胃腸炎、歩様蹌踉(ふらふら歩き)、沈鬱、筋収縮、痙攣、横臥、呼吸および心拍数増加、眩暈、急性の肝壊死など。重症では12 ?24 時間で死亡。和名 葈耳、巻耳分布 日本各地生育地 路傍や荒れ地有毒部位 果実花期 夏~秋(8 ~ 10 月)果実期有毒部位有毒部位オトギリソウ科オトギリソウHypericum erectum Thunb.キク科オナモミXanthium strumarium L.全 草果 実