ブックタイトル青葉山植物図鑑

概要

青葉山植物図鑑

高浜町の薬草各論ヤヤブラン／ヤマエンゴサク特　徴 多年草で、草丈は30 ～ 50cm になる。根の一部に膨らみがあり、太い根茎から葉を叢生する。葉は線状披針形で表面は光沢があり上部は垂れ下がる。花期には、株元から花柄を伸ばし、先に穂状花序をつけ淡紫色の小花を開く。果実は裸出した種子が黒紫色に熟す。生薬名 土ド麦バク冬トウ（根）薬効・利用方法 民間的には消炎性滋養強壮、鎮咳、緩和作用があるとされ、粘滑性消炎、強壮、鎮咳、去痰、催乳薬として、咳止め、去痰、滋養強壮などに用いられ、１日量６～ 10g に水300 ～ 500mL を加え、半量まで煎じて３回に服用する。のぼせ症の人に対して、強心利尿にも有効とされている。調製法 秋～春に根を採取し、水洗い後日干しにする。和名 藪蘭分布 本州、四国、九州生育地 樹林下、公共庭園などの地被植物に植栽される。薬用部位 根花期 夏～秋（８～ 10 月）開花期特　徴 多年草で、草丈は10 ～ 20cm になる。地下に球形の塊茎があり、それから１個の花茎を出す。最下位の葉は鱗片葉となる。茎葉は２個で有柄、２回３出複葉で小葉は細い線形から円形で変異が多い。花期には、茎頂に総状花序をつけ、淡い青紫色から淡紅紫色の花を開く。生薬名 延エン胡ゴ索サク（塊茎）薬効・利用方法 浄血･鎮痛･鎮痙薬として頭痛、胃痛、腹痛、生理痛などに用いられる｡抗腫瘍薬としても開発が進められている。胃潰瘍、生理痛などの鎮痛には、延胡索１日量５～ 10g に水200mL を加え、煎じて２回に服用する。苦みが強いので、水の量はこれ以上でないのがよい。調製法 開花期に塊茎を掘りとり、水洗い後に蒸して日干しにする。和名 山延胡索分布 本州、四国、九州生育地 山野の林下薬用部位 塊茎花期 春（４～５月）開花期利用部位根利用部位塊 茎クサスギカズラ科ヤブランLiriope muscari (Decne.) L.H.Baileyケシ科ヤマエンゴサクCorydalis lineariloba Siebold et Zucc.果実部花部