ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

ア●●●● 高浜町の薬草各論ヤヤブニッケイ/ヤブニンジン特 徴 常緑高木で、樹高は10 ~ 20m になる。葉は互生または対生し、葉身は長楕円形で3脈が目立ち、先が尖り、革質。表面は光沢があり、裏面は帯白色。花期には、葉腋から長い花柄を伸ばし、散生花序をつけ、淡黄緑色の小さな花を開く。果実は液果で球形~楕円形、10 ~ 11月に黒紫色に熟す。生薬名 桂ケイ皮ヒ(樹皮)、桂ケイ子シ(種子)薬効・利用方法 リュウマチによる痛み、腰痛、痛風、打撲による血の滞り、痔出血などに効果があるといわれている。刻んだ樹皮と葉を布袋に入れ浴湯料として使用する。種子は圧搾して肉桂脂(アマオ脂)をとり、坐剤の基剤としてカカオ脂の代用とされた。調製法 幹を切り、材部を除いた皮を採取し、輪切りにして乾燥する。※ 同属のケイヒに含まれる桂アルデヒドは含有しないため、香りはほとんど無く芳香性健胃薬には使用しない。和名 藪肉桂分布 関東地方以西の本州、四国、九州生育地 山地薬用部位 樹皮、種子花期 初夏(6月頃)葉の状態特 徴 多年草で、草丈は40 ~ 60cm になる。茎は直立して葉にも茎にも毛がある。葉は2回3出羽状複葉で、薄くて柔らかい。小葉は卵形で、葉縁には粗い鋸歯があり、裏面は白っぽい。花期には、枝先から複散形花序を出し、白色の小花をまばらに開く。果実はこん棒状で、上部が膨れ基部は細くなる。隆起線には上向きの刺毛がある。生薬名 和ワ藁コウ本ホン(根茎および根)薬効・利用方法 通常セリ科のカサモチが和藁本とされるが、日本では本品も同様に用いられている。鎮痛・鎮痙薬として腰痛、腹痛、頭痛などに、1日量5~ 10g に水400mL を加え、半量まで煎じて服用する。調製法 開花期に根茎・根を掘り採り、水洗い後陰干しにする。和名 藪人参分布 日本各地生育地 山野の木かげや竹林など薬用部位 根茎および根花期 春(4~5月)果実期利用部位樹 皮 種 子利用部位根 茎 根クスノキ科ヤブニッケイCinnamomum tenuifolium (Makino)Sugim. ex H.Haraセリ科ヤブニンジンOsmorhiza aristata (Thunb.) Rydb.開花期