ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

高浜町の薬草各論モモミジイチゴ/ヤイトバナ特 徴 落葉低木で、樹高は1~2m になる。枝や葉の柄、葉の裏面にはとげがある。葉は互生し、長卵形で、切れ込みのないものと3~5裂するものがある。花期には、葉腋に白色の5弁花を下向きに開く。花の後にできる果実は集合果で、6~7月に橙黄色に熟す。薬効・利用方法 美肌、食欲増進、疲労回復には、果実酒を飲用する。下痢・腹痛などには、乾燥した根1日量5~15g に水400 ~ 600mL を加え、半量まで煎じて3回に分けて服用する。調製法 初夏に熟した果実を採取し、生のまま用いる。根は夏に採取し、水洗い後刻んで日干しにする。果実酒は、熟した果実を広口瓶の1/ 3量まで詰め、35 度のホワイトリカーを瓶の肩まで注ぐ。冷暗所に3か月位静置した後、中身は引き上げる。完熟する少し前の果実でつくると、酸味が強く出る。和名 紅葉苺 別名 キイチゴ(木苺)分布 本州の東北地方から中部地方にかけて生育地 山地薬用部位 果実、根花期 春(4~5月)果実期特 徴 多年性のつる植物。茎は長いつるで他物に絡みつく。基部は木質化する。葉は対生し、楕円形または細長い卵形で先は尖る。花期には、枝先や葉腋に集散花序をつくり、灰白色の花をまばらに開く。花冠は筒形で5裂し、外側は灰白色、内側は赤紫色。果実は核果で球形、熟すと黄褐色になる。植物体を揉むと悪臭がある。生薬名 鶏ケイ屎シ藤トウ果カ(成熟果実)、鶏屎藤(全草及び根)薬効・利用方法 果実には坑菌作用があり、果実を潰した生汁はあかぎれ、ひび、しもやけなどの皮膚疾患に有効で、果汁1に対して市販のハンドクリーム5位の割合で混ぜ、患部に塗布する。また皮膚に潤いをあたえる作用があるので、化粧水をつくって使用する。根には止瀉・利尿作用があり下痢、腎臓脚気等に使用する。調製法 秋に成熟果実を採取し、果実をそのまま利用する(手で押すと黄色い果汁が出るくらい熟しきったものがよい)。化粧水は、果実10 ~ 20g を潰して局方アルコール250mL を入れ栓をして冷暗所に7日ほど静置した後、濾してかすを除き、グリセリン200mL と水を加えて1000mL とする。和名 灸花 別名 ヘクソカズラ(屁糞葛)分布 日本各地生育地 荒地や山野の草地薬用部位 成熟果実、全草および根花期 夏~秋(7~9月)果実期利用部位果 実 根利用部位成熟果実 全 草 根バラ科モミジイチゴRubus palmatus Thunb. var. coptophyllus(A.Gray) Kuntze ex Koidz.アカネ科ヤイトバナPaederia scandens (Lour.) Merr.花部花部