ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

高浜町の薬草各論メメグスリノキ/メドハギ特 徴 落葉高木で、樹高は約10m になる。若枝、葉裏、花序には灰白色の粗毛を密生する。葉は対生し3出複葉、小葉は長楕円形で葉縁の上半部に波状の鈍鋸歯がある。雌雄異株。花期には、散形状総状花序をつくり、緑色を帯びた淡黄白色の小花を3~5個開く。果実は2翼があり、堅い毛が多く、秋に熟す。薬効・利用方法 目薬として、樹皮1回量3~5g を煎じた汁で洗眼する。または1日量15 ~ 20g に水300mL を加えて、1/3 量まで煎じて服用する。この煎液は肝臓疾患に効果があるとされる。調製法 春~夏に樹皮または小枝を採取し、水洗い後日干しにする。※ 福島県相馬地方の山で、この辺にはメグスリノキが多く、古くから樹皮を薬にしていた。目がかすむようなときに煎じて内服すると、遠方まではっきりするので、「千里眼の薬」の別称もある。また、肝臓疾患の薬としても用いられるとのこと。「素問」「霊柩」などの中国古典には、「肝気は目に通ず、肝和すれば、目よく五色を弁ず」とあるように、目がよくなれば肝がよくなるのは、漢方の基礎の病理にも符合する。和名 目薬木分布 本州、四国、九州生育地 温帯の山地薬用部位 樹皮、小枝花期 春(5月頃)果実期特 徴 多年草で、草丈は50 ~ 90cm になる。茎は直立して多数分枝、木質化し半ば低木状になる。葉は3小葉からなり、小葉は倒披針形で基部はくさび形。花期には、葉腋にごく短い花序をつくり、黄白色で旗弁に紅紫色の斑点がある花を数個開く。生薬名 夜ヤ関カン門モン(全草)薬効・利用方法 止咳、去痰の効果があり、煎液に砂糖を少々加えて服用する。急性胃炎には、夜関門1日量100gを水1200mL を加えて、半量まで煎じ1日3~4時間ごとに服用する。調製法 9~ 10 月に地上部を採取し、日干しにする。和名 蓍萩、目処萩分布 日本各地生育地 日当たりのよい野原薬用部位 全草花期 秋(8~ 10 月)開花期利用部位樹 皮 小 枝利用部位全 草ムクロジ科メグスリノキAcer maximowiczianum Miq.マメ科メドハギLespedeza cuneata (Dum.Cours.)G.Don果実部花部