ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

高浜町の薬草各論ママクワウリ/マサキ特 徴 つる性の一年草。茎は長く地上を這い、掌状に3~7裂した葉を互生する。雌雄同株。花期には、黄色の雄花と雌花を開く。果実は円柱状楕円形で、果皮は黄緑色で縦に淡い色の縞がある。果肉は多汁で軟らかく、一種の香気があり甘いので果物として生食する。生薬名 瓜カ蔕ヘイ(未熟果実のへた)、甜テン果カ(成熟果実)薬効・利用方法 瓜蔕は嘔吐中枢を興奮させて、嘔吐を催す作用があり、胸苦しく、吐き気のある時に1回量2~4g に水200mL を加え、半量まで煎じて服用する。甜果は夏の果物として生食する。調製法 6~7月、未熟果のへたを集めて日干しにする。※ 未熟果実のへたには、有毒成分のメロトキシンを含有する。本成分は胃の知覚神経を刺激して反射的に嘔吐中枢を刺激して嘔吐を催させる。また胃腸の粘膜を刺激して腸管運動を亢進し、下痢を引き起こし、大量では胃腸カタルを引き起こす。メロトキシンは毒性が強く、中毒量では嘔吐、下痢の後呼吸中枢の麻痺を引き起こし死に至る。和名 真桑瓜分布 インド原産生育地 果物として栽培される。薬用部位 未熟果実のへた、成熟果実花期 夏(8月頃)果実期特 徴 常緑低木で、樹高は3m 位になる。幹はよく分枝し、枝は緑色である。葉は対生し、楕円形で質は厚く、表面には光沢がある。花期には、葉腋に集散花序をつくり、淡緑色の花を多数開く。果実は球形で成熟すると4裂し、中から赤色の仮種皮に包まれた4個の種子が現れる。径約7mm、橙とう赤せき色である。生薬名 和ワ杜ト仲チュウ(樹皮)、調チョウ経ケイ草ソウ(葉)薬効・利用方法 和杜仲は、強精、強壮、鎮痛薬として用いられ、1日量5~ 15g を煎じて服用する。調製法 必要に応じ樹皮を採取し日干しにする。※ 古くには、正常品の杜仲が品薄で高価であったため、その代用品として用いられ、成分研究も行われたが結果として、杜仲の代用にはならないことが判明し、市場性も失われた。和名 柾分布 日本各地生育地 海岸近くの林、生垣などに植栽される。薬用部位 樹皮、葉花期 初夏(6~7月)果実期利用部位未熟果実のへた成熟果実利用部位樹 皮 葉ウリ科マクワウリCucumis melo L. var. makuwaMakinoニシキギ科マサキEuonymus japonicus Thunb.花部