ブックタイトル青葉山植物図鑑

概要

青葉山植物図鑑

ア●●●● 高浜町の薬草各論ヘベニバナボロギク／ヘビイチゴ特　徴 一年草で、草丈は30 ～ 80cm になる。葉は互生し、長楕円形から倒卵形で、葉の下半部は浅く羽状に裂けることが多い。花期には、枝先に総状花序をつくり、頭花を下向きに開く。頭花は円筒形で、中ほどがやや細まり、鼓のような形になり、赤褐色の多数の管状花からなる。生薬名 満マン天テン飛ヒ（全草）、仮カトウ蒿コウ（全草）薬効・利用方法 利尿、感冒による熱、乳腺炎、腸炎、消化不良などに効果があり、１日量15 ～ 30g を煎じて服用する。外用には生の全草を突き潰して患部に塗布する。調製法 １年中採取できるが、特に夏・秋季に茎葉を採取し、水洗い後刻んで日干しにする。または、生のまま使用する。和名 紅花襤褸菊分布 アフリカ大陸熱帯の原産生育地 荒地や路傍など薬用部位 全草花期 夏～秋（８～ 10 月）開花期特　徴 多年草で、茎は細くて長く伸び、節から発根して地表を這い、群生する。葉は互生し、長柄がある３出複葉で小葉は倒卵形、葉縁に深く切れ込む鋸歯がある。花期には、葉腋から細長い花柄を出し、黄色の５弁花を１個開く。花期後、花托は肥大しいちご状果となる。生薬名 蛇ジャ苺バイ（全草）薬効・利用方法 解熱、通経、咳止め等に用いられ、全草１日量15 ～ 25g を煎じて服用する。ヘビや虫刺されなどには外用する。ジフテリアの治療には、新鮮な全草をフードプロフェサーで泥状にし、２倍量の湯ざましに４～６時間浸し、ろ過して50％浸剤をつくり内服する。治癒率85％、細菌性痢疾にも94％症例が好転した報告がある。流行性熱病、口中の生傷などには煎じた液を少しづつ飲む。調製法 花期に全草を採取し、水洗い後日干しにする。※ 薬用としては同属のヤブヘビイチゴも用いられる。ベビイチゴの果床は淡紅色でしわがあり、そう果にもしわがあるが、ヤブヘビイチゴの果床は濃紅色光沢があり、そう果にはしわが無い。和名 蛇苺分布 日本各地生育地 野原や路傍など薬用部位 全草花期 春（４～６月）開花期利用部位全 草利用部位全 草キク科ベニバナボロギクCrassocephalum crepidioides (Benth.)S.Mooreバラ科ヘビイチゴPotentilla hebiichigo Yonek. etH.Ohashi花部果実部