ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

ア●●●● 高浜町の薬草各論ハハハコグサ/ハマナス特 徴 越年草で、草丈は20 ~ 30cm になる。茎・葉とも綿毛におおわれ、全体に白っぽく見える。根生葉は花の頃は枯れる。茎葉は互生し、先が丸みを帯びたへら形または倒披針形。花期には、茎の先が短く枝分かれし、枝先に黄色の小さな頭花をかたまって開く。生薬名 鼠ソ麹キク草ソウ(全草)薬効・利用方法 鎮咳・去痰・利尿薬として、咳止めには、鼠麹草1日量 10g に水200mL を加え、半量まで煎じて3回に分けて服用する。またよく乾燥した全草を細かく刻んで1回量20g を火にくべて、立ち上がる煙を吸ってもよい。急性扁桃腺炎には、鼠麹草10g を煎じてうがいする。急性腎炎には、1日量10g を煎じて3回に分けて食間に服用する。たむし、しらくもなどの皮膚疾患には黒焼きをすり潰して、胡麻油で練り合わせたものを患部に塗布する。調製法 花期に採取し、水洗い後日干しにする。黒焼きは、生の全草を適当に刻み、塩を混ぜてから濡らした和紙に包み、これを炭火の中に入れ黒焼きにする。※ 春の七草の一つで、かつては草餅の材料として用いられたが、色が薄いので今ではヨモギやオヤマボクチに取って代わった。和名 母子草分布 日本各地生育地 路傍、畑、荒地など薬用部位 全草花期 春~夏(4~6月)開花期特 徴 落葉低木で、樹高は1~ 1.5m になる。繁殖力が強く各所で野生化し、茎には太いとげと細く鋭いとげを密生する。葉は互生し、奇数羽状複葉で小葉は長楕円形で、表面は艶つやがあり裏面には毛が密生する。花期には、枝先に紅色の5弁花を1輪から3輪ずつつける。花の後にできる実は偽果で赤く熟し、甘酸っぱい梨に似た味がする。生薬名マイ瑰カイ花カ(花蕾)薬効・利用方法 新鮮な花には収斂作用、含有する精油には胆汁分泌促進作用が知られている。下痢止め、月経過多に瑰花を1回量2~5g として、茶わんに入れて熱湯を注ぎ、さめないうちに服用する。疲労回復、暑気あたり、低血圧、不眠症には、薬用酒をつくり、1回量30mL を限度に飲用する。花はバラ油(ローズ油)の原料としても利用される。調製法 花はつぼみが満開一歩手前のときに採取し、陰干しにする。果実は色づき始めたものを採取する。薬用酒は、果実約5個に氷砂糖150g、ホワイトリカー720mLを加えて半年以上冷暗所に静置する。和名 浜梨分布 北海道に多く、本州では太平洋側は茨城県まで、日本海側は島根県まで生育地 海岸など、庭木にも植栽される。薬用部位 花、果実花期 夏(5~7月)果実期利用部位全 草利用部位花 果 実キク科ハハコグサGnaphalium affine D.Donバラ科ハマナスRosa rugosa Thunb.花部花部