ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

高浜町の薬草各論ハハダカホオズキ/ハナイカダ特 徴 多年草で、草丈は60 ~ 90cm になる。葉は卵状長楕円形または長楕円形で先は尖り、基部は狭まって短い柄となる。無毛で質は薄い。花期には、葉腋に白色で、後に淡黄色に変わる5弁花を下向きに開く。果実は球形で、赤色に熟す。生薬名 竜リュウ珠ジュ(果実つきの全草)薬効・利用方法 民間療法でおできの腫れ物に、食酢につけたものをしぼって患部に当て、落ちないように止める。鳥取地方の民間療法で、『因伯産物薬効録』(1860 年)によると「竜珠、ヤマホオズキ、ハダカホオズキ、全草は熱を涼すずしうし毒を解す」とある。調製法 夏から秋に果実つきの全草を水洗い後、刻んで500mL の広口びんに入れ、食酢を注ぎ冷暗所に数か月おく。和名 裸酸漿分布 本州、四国、九州生育地 林縁など薬用部位 果実つきの全草花期 夏(8~9月)果実期特 徴 落葉低木で、樹高は約1~3mになる。幹は叢生し上部で多数枝分かれして、樹皮は緑色でなめらか。葉は互生し、葉身は広楕円形。先は尾状に鋭く尖り、葉縁には浅い鋸歯がある。雌雄別株。花期には、葉の表面の主脈の中央付近に淡緑色の花をつける。果実は扁球形で葉の真ん中につき、8~ 10 月に紫黒色に熟す。生薬名 葉ヨウ上ジョウ珠ジュ(葉、果実)、葉上珠根(根)薬効・利用方法 解毒・解熱・消腫・鎮痛薬として痢疾、血便、胃痛などに、葉上珠1日量9~ 24g を煎じて服用する。湯による火傷、刃傷、蛇の咬傷などには、生葉の適量を患部に塗布する。咳、リュウマチ、月経不順、打撲傷などには、葉上珠根1日量5~ 10g を煎じて服用する。調製法 晩春から夏に、葉または果実つきの葉を採取し、水洗い後日干しにするか、生のまま利用する。根は夏~秋に採取し、水洗い後日干しにする。和名 花筏分布 日本各地生育地 山地の林内など薬用部位 葉、果実、根花期 春(5~6月)果実期利用部位全 草利用部位葉 果 実 根ナス科ハダカホオズキTubocapsicum anomalum (Franch.et Sav.) Makinoハナイカダ科ハナイカダHelwingia japonica (Thunb.) F.Dietr.果実部果実部