ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

ア●●●● 高浜町の薬草各論トトウゲシバ/トキンソウ特 徴 常緑シダ植物で、草丈は20cm に達するものがある。茎は地表で短く斜上して、直立する。葉は倒披針形~長楕円状披針形、下部は短い葉柄となり、縁に不整な鋭鋸歯がある。胞子嚢群は上部の葉腋に1個ずつつき、黄色に熟して横に裂けて胞子を出す。茎の上部に無性芽ができ、これが落ちて新植物となる。生薬名 千セン層ソウ搭トウ(全草)薬効・利用方法 止血・解毒・消腫・消炎薬として、1日量10 ~ 20g を煎じて服用する。外用で用いるには、この煎液で患部を洗うか、粉末にしたものを患部に塗布する。中国の臨床では肺炎、肺膿腫などによる喀血、痔瘡による便血、火傷なとに有効であったとの報告がある。調製法 9~ 10 月に採取し、水洗い後日干しにする。和名 峠柴分布 日本各地生育地 山地林下薬用部位 全草生育期特 徴 一年草で、茎はよく分枝して地上を這い、長さ5~ 20cm になる。葉は互生し、くさび形で、先端に3~5個の鋸歯がある。花期には、葉腋に小さな球形の頭花をつける。頭花には少数の両性花が中央に、多数の雌性花が周辺にある。両性花の花冠は褐紫色を帯び、雌花の花冠はごく小く緑色の子房の方が目立つ。生薬名 石セキ胡コズイ(全草)薬効・利用方法 民間的に打撲や痔疾に、乾燥した全草1日量10 ~ 20g を煎じて、煎液で患部を洗うように外用する。別名ハナヒリグサの名があり、この草を揉んで鼻に入れると鼻粘膜を刺激することに由来する。中国では、鼻の疾患や、頭、目の病気もこの草を使った鼻療法があり、感冒で鼻詰まりの時や、慢性鼻炎、百日咳、慢性気管支炎などのとき、新鮮な葉をもんで鼻の孔にさし込む。調製法 夏に全草を採取して、水洗い後日干しにする。又は、新鮮なまま使用する。和名 吐金草分布 日本各地生育地 庭や路傍など薬用部位 全草花期 夏(7~9月)開花期利用部位全 草利用部位全 草ヒカゲノカズラ科トウゲシバHuperzia serrata (Thunb.) Trevis.キク科トキンソウCentipeda minima (L.) A.Braun etAsch.