ブックタイトル青葉山植物図鑑

概要

青葉山植物図鑑

高浜町の薬草各論ツツワブキ／テリハノイバラ特　徴 常緑多年草で、草丈は50 ～ 80cm になる。根茎は太く、ワサビ状の根茎が連なり大きな株になる。葉は円状腎臓形で厚く上面は深緑色で艶がある。花期には、葉間から長く伸びた花茎の先に散房花序をつけ、多数の頭花を開く。舌状花は黄色で美しい。生薬名タク吾ゴ（茎、根茎）薬効・利用方法 健胃、下痢、フグやカツオなどの魚の中毒には、根茎１回量10 ～ 20g に水400mL を加え、1/3量まで煎じて服用する。通常の魚中毒には、生の葉の搾り汁を50mL 以上を飲用する。化膿、湿疹などの皮膚炎や打撲などには、生葉の搾り汁を塗布するか、火であぶって柔らかくした葉を揉んで患部に貼る。痔疾には、葉10g を水200mL で煎じた液で患部を洗うか、乾燥葉１回量10 ～ 15g に水400mL を加え、半量まで煎じて２回に分けて服用する。調製法 根茎を10月頃に採取して、刻んで日干しにする。葉は使用時に採取して用いる。和名 石蕗分布 本州福島県・石川県以西、四国、九州生育地 海沿いの草原や崖、林の縁、栽培もされる。薬用部位 茎、根茎花期 冬（11 ～１月）開花期特　徴 落葉低木で、枝は地面を這うように長く伸び、鋭く尖ったとげが多い。葉は５～９個の小葉よりなる奇数羽状複葉で、小葉は濃緑色の革質で、光沢がある楕円形。花期には、枝の先に円錐花序をつけ、芳香のある白色の花を開く。果実は球形の偽果で、赤熱する。生薬名 営エイ実ジツ薬効・利用方法 利尿・瀉下・解毒薬として、浮腫、腎炎、便秘、脚気などに用いられ、１日量２～５g を水で煎じて服用する。にきび、おでき、腫れ物などの皮膚疾患には１日量２～５g にヨクイニン（ハトムギ）10g を加え、水400 ～ 600mL で半量まで煎じて服用するとよい。偽果以外の部位も利用され、葉は各種の化膿性のでき物に、花は止血、健胃に、根は下痢、関節炎、鼻血、頻尿、遺尿、月経不順などに用いられる。調製法 秋に赤熱した果実（偽果）を採取し、日干しにする、乾燥すると赤みが暗褐色になる。※瀉下作用が強いため、過剰に服用すると激しい下痢や腹痛を起こすことがあるため、使用量には注意する。和名 照葉野茨分布 関東以西、四国、九州生育地 海岸、河川敷、崖など日のよく当たる所薬用部位 偽果花期 夏（６～７月）開花期利用部位茎 根 茎利用部位偽 果キク科ツワブキFarfugium japonicum (L.) Kitam.バラ科テリハノイバラRosa luciae Rochebr. et Franch. exCrep.