ブックタイトル青葉山植物図鑑

概要

青葉山植物図鑑

ア●●●● 高浜町の薬草各論ツツルマンネングサ／ツルリンドウ特　徴 多年草で、草丈は15 ～ 30cm になる。茎は紅色を帯び、花をつけない茎は地を這う。葉は３個が輪生してつくが、ときに対生または互生し、淡緑色～黄緑色で、狭長楕円形または倒披針形。花期には、茎や枝の先に集散花序を出し、黄色の小さな花を多数開く。直径２～３cm の白い花が下向きに咲く。生薬名 石セキ指シ甲コウ（全草）薬効・利用方法 解熱・消腫・解毒薬として喉の腫れと痛み、肝炎、熱による小便困難、でき物、火傷、蛇・虫による咬傷などに用いられる。腫れ物などには、１日量15 ～ 30gを煎じて服用する。火傷、でき物なとの外傷には、生汁を患部に塗布する。喉の腫れと痛みには、生汁に焼酎を少量加え薄めた液でうがいをする。調製法 夏～秋に採取し、水洗い後日干しにする。和名 蔓万年草分布 朝鮮、中国東北部原産生育地 都市近郊の荒地など薬用部位 全草花期 春（５～６月）開花期特　徴 つる性の多年草で、茎は地を這い長さ30 ～60cm になる。葉は対生し、卵状三角形から広披針形で顕著な３脈があり、花期には、葉腋に淡紫色花を数個開く、花冠は筒状の鐘形で先は５裂する。果実は液果で、楕円状球形。秋から冬に光沢を帯びた赤色に熟す。生薬名 青セイ魚ギョ胆タン草ソウ（根を含む全草）薬効・利用方法 民間的に清熱、清肺、止咳、駆虫などの効果があるといわれる。黄疸には、乾燥した全草１日量30 ～ 60g を煎じて３回に服用する。リュウマチによる腰膝の関節痛などには、根300g をホワイトリカーに漬けてつくった薬酒を飲用する。咳嗽には生の全草１日量30 ～60g を焼いた豚肉と共に食用すればよい。調製法 秋以降に根を付けたままの全草を採取し、水洗い後日干しにするか、そのまま使用する。和名 蔓竜胆分布 日本各地生育地 山地帯から亜高山帯の林内や草原薬用部位 根を含む全草花期 秋（８～ 10 月）果実期利用部位全 草利用部位全 草ベンケイソウ科ツルマンネングサSedum sarmentosum Bungeリンドウ科ツルリンドウTripterospermum trinervium(Thunb.) H.Ohashi et H.Nakai花部