ブックタイトル青葉山植物図鑑
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青葉山植物図鑑
ア●●●● 高浜町の薬草各論ツツリガネニンジン/ツリフネソウ特 徴 多年草で、草丈は30 ~ 90cm になる。葉の形状など変異が多く、折ると白い液が出る。根生葉は長柄があり、円心形で花時には枯れてなくなる。茎葉は狭楕円形から卵状長楕円形で、4~5枚が輪生する。花期には、茎頂に円錐花序をつけ、鐘形で淡紫色の花を下向きに開く。生薬名 沙シャ参ジン(根)薬効・利用方法 怯痰・鎮咳・健胃薬として気管支炎、せきなどに用いられ、沙参1日量8g に水300mL を加え、200mL 程度まで煎じて2~3回に分けて服用する。含有するサポニンには苦味があるので、沙参の半量の甘草を加えるか、甘草のかわりに茶さじ1杯の砂糖を加え、温めて服用すると飲みやすくなる。うがい薬としては、1日量5~ 10g に水500mL を加え、半量まで煎じて濾してから用いる。調製法 11 月に地上部が枯れた頃根を掘りとり、水洗い後ヒゲ根を除き刻んでから日干しにする。※古い俚り謡ように「山でうまいのはオケラに、トトキ、嫁にやるのも、おしござる」と謡われている。トトキはツリガネニンジンの古名で、山菜としての美味しさを表現している。春先に若い芽を摘んで、茹でて浸し物や和え物にして食べるとそこそこ美味しい。和名 釣鐘人参分布 日本各地生育地 山野薬用部位 根花期 夏~秋(8~ 10 月)開花期特 徴 一年草で、草丈は50 ~ 80cm になる。多汁質で柄とともに紅色を帯び、節が膨らむ。葉は有柄で互生し、菱状卵形または狭菱形で、葉縁に細かい鋸歯がある。茎の上部の葉腋から腺毛のある紅褐色の花柄を出し、紅色で紫斑のある花を開く。生薬名 野ヤ鳳ホウ仙セン花カ(全草)、覇ハ王オウ七シチ(塊根)薬効・利用方法 解毒作用があるので、悪性のふきで物や腫れ物などには、全草をつき砕いて患部に塗布する。または腫れや膿を消す場合に塊根を細かく刻み酒に浸すか、摩り下ろして酢と混ぜて患部に塗布する。打撲傷には、生の塊根を砕いて患部に塗布する。覇王七は酒に浸すか粉末にして腫れを消すのに服用されるが、一般の使用は避けたほうがよい。調製法 全草は夏~秋に採取し生で利用する。塊根は9~12 月に採取し、水洗い後ひげ根を取り除いて日干しにする。和名 釣船草分布 日本各地生育地 山麓の谷川などの湿った所薬用部位 全草、塊根花期 夏~秋(7~9月)開花期利用部位根利用部位全 草 塊根キキョウ科ツリガネニンジンAdenophora triphylla (Thunb.) A.DC.var. japonica (Regel) H.Haraツリフネソウ科ツリフネソウImpatiens textorii Miq.花部花部