ブックタイトル青葉山植物図鑑

概要

青葉山植物図鑑

高浜町の薬草各論チチダケサシ／チドメグサ特　徴 多年草で、草丈は40 ～ 90cm になる。葉は２～３回羽状複葉で、柄は長く、小葉は楕円形から倒卵形で、葉縁にやや不ぞろいで深く切れ込む鋸歯があり、先端は丸みを帯びる。花期には花茎を直立し、花茎の上部に短い側枝をややまばらに出し、多数の淡紅色花をつける。生薬名 赤セキ升ショウ麻マ（根茎）、紅コウ升ショウ麻マ薬効・利用方法 民間的に解熱・解毒・消炎薬として風邪、頭痛などに用いられ、赤升麻１日量５～ 10g に600mLの水を加え、1/3 量まで煎じて３回に服用する。口内炎、扁桃炎などには煎液で含嗽する。調製法 夏の開花期に根茎を掘りとり、水洗いしながらひげ根を除き、日干しにする。※ 赤升麻として使用される基原植物は主としてアカショウマであるが、チダケサシ以外にトリウシショウマ、アワモリショウマなども使用される。和名 乳茸刺分布 本州、四国、九州生育地 山野のやや湿った所薬用部位 根茎花期 夏（７～８月）開花期特　徴 多年草で、茎は長く地面を這い節からひげ根を出す。葉は円形で浅く切れ込み、表面には艶がある。花期には、葉腋から１本の花柄を出して先端に頭状の散形花序をつけ、小さな白色花を密に開く。花柄は葉柄より短く、地表に広がる葉に隠れて目だたない。生薬名 天テン胡コズイ（全草）薬効・利用方法 止血・解熱・消腫・利尿薬として黄疸、咽喉の腫れ、角膜のにごり、でき物、僕症などに用いられる。中国の臨床例として急性黄疸型の肝炎に応用して有効であったことが報告されている。解熱、利尿には、全草を乾燥したもの１日量10 ～ 15g に水400mL を加え、1/3 量まで煎じて服用する。止血には、生の茎葉の搾り汁を傷口に塗布する。調製法 夏～秋に全草を採取し、水洗後日干しにする。和名 血止草分布 本州、四国、九州生育地 庭園や路傍の日陰薬用部位 全草花期 初夏～秋（６～ 10 月）旺盛な生育期利用部位根 茎利用部位全 草ユキノシタ科チダケサシAstilbe microphylla Knollセリ科チドメグサHydrocotyle sibthorpioides Lam.花部