ブックタイトル青葉山植物図鑑
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青葉山植物図鑑
高浜町の薬草各論ソソバ/ソメイヨシノ特 徴 一年草で、草丈は40 ~ 70cm になる。葉は互生し、三角形に近い心臓形。花期には、枝先に短い総状花序を出し、白色または淡紅色の花を多数開く。果実は三角錐形で黒褐色あるいは銀灰色。古くから利用されてきた穀類で、救荒作物の一つともされてきた。また蜜源植物としても利用される。生薬名 蕎キョウ麦バク(種子)、蕎キョウ麦バク桔ケツ(茎葉)薬効・利用方法 全草に抗酸化物質であるルチンを含有する。ルチンはフラボノイど(植物色素)の一つで、血管の強化作用があり高血圧によいとされる。また、体内でケルセチンに変化して抗腫瘍効果を発揮したり、認知症の改善にも寄与する。腫れ物には、そば粉に食塩少量を加えて水でこね、患部に直接貼りつける。洗濯・洗髪には、茎葉を焼いた灰を水につけて灰汁をつくって使用する。腫れ物には、この灰汁を煮詰めて乾燥し、その粉末を患部に塗布する。調製法 秋に種子及び茎葉を採取し、日干しにする。また、胚乳からソバ粉をつくる。※ 近年ブームのダッタンソバは中国やロシアの寒冷地で栽培されるソバの一品種で、苦ソバともいわれ、ルチンの含有量がソバの10 倍以上ある。降糖・降圧・降脂作用が顕著で、ダッタンソバを常食する中国少数民族に高脂血症、高血圧、糖尿病、心筋梗塞が少ないという疫学調査も報告されている。和名 蕎麦分布 中央アジア原産生育地 畑地に栽培される。薬用部位 種子、茎葉花期 夏~秋(9月頃)開花期利用部位種 子 茎 葉タデ科ソバFagopyrum esculentum Moench特 徴 落葉高木で、樹高は約7m になる。ヒガンザクラとオオシマザクラの雑種で、明治初年に東京・染井(現在の豊島区巣鴨付近)の植木屋から売り出されたサクラである。全てのソメイヨシノはこの木のクローンである。葉の展開する前に、淡紅白色の花が盛大に開き、花見の主体になっている。生薬名 桜オウ皮ヒ薬効・利用方法 樹皮を去痰剤原料とし、樹脂は松脂と同様に軟膏の基剤とする。民間では腫れ物で口が開いた症状に、反鼻と混ぜて黒焼きにし胡麻油で練り患部に塗布する。ヘビの咬傷には、樹皮を煎じた汁で患部を洗う。去痰には、樹脂をアルコール20mL に溶かし、水200mL、砂糖か蜂蜜を加えて1日数回に分服する。調製法 古くなった樹皮を採取し、外面のコルク層を取り除いた内皮を天日で乾燥する。樹脂は要時採取する。※ 日本を代表する花木であり、各所で植栽され開花を主な目的で管理されている。そのため、農薬使用の可能性も高く、樹皮の飲用としての利用は控えた方がよい。同属のヤマザクラ他は、局方収載のオウヒとして漢方処方などに用いられる。和名 染井吉野分布 日本各地生育地 観賞用に公園、街路などに広く植栽されている。薬用部位 樹皮花期 春(4月初め)開花期利用部位樹 皮バラ科ソメイヨシノCerasus x yedoensis (Matsum.)A.V.Vassil.花部