ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

ア●●●● 高浜町の薬草各論セセイヨウタンポポ/セイヨウノコギリソウ特 徴 多年草で、日本各地に帰化し、都市周辺や原野など至る所に見られる。茎はちぎると白い汁を出す。根出葉は羽状に裂け、ロゼット状となる。花茎は直立し枝は出さず、茎頂に頭花を単生する。頭花は黄色まれに白色の舌状花からなる。日本産のタンポポ類と似ているが、総苞の外片が反り返って下向きになる。生薬名 蒲ホ公コ英エイ根コン(根)薬効・利用方法 健胃、胃痛、消化促進に、乾燥した根1日量5~ 10g(全草では20g)を200mL の水で煎じて服用する。乳房の腫れには、蒲公英根5g とスイカズラの花の乾燥花(金銀花)5g を混ぜ200mL の水で煎じて服用する。母乳の出が少ないときには、葉を浸し物にして食べるか、蒲公英根1日量 4~6g を煎じて服用する。または全草1日量約10g を煎じて服用する。調製法 根は秋~早春にかけて、地上部の活動がない時期に掘りとって水洗いしてから日干しにする。全草は開花期に採取し、水洗いしてから日干しにする。※ タンポポの種はいずれも薬用として用いられる。西洋タンポポは、黄色の頭状花の外側につく緑の総苞片が外側にそり返って垂れ下る。和タンポポは直立する。和名 西洋蒲公英分布 南ヨーロッパ原産生育地 至る所に生育する。薬用部位 根、全草花期 春、夏、秋(3~ 10 月)開花期利用部位根 全 草キク科セイヨウタンポポTaraxacum officinale Weber exF.H.Wigg.特 徴 多年草で、草丈は60 ~ 100cm になる。葉は互生し基部はやや茎を抱き、2回羽状に深裂する。この点でノコギリソウの1回羽裂と区別できる。裂片は線形で細かい鋸歯がある。花期には、茎頂に散房花序をつけ、白色または淡紅色の小花を多数開く。生薬名 西セイ洋ヨウ蓍シ草ソウ(全草)薬効・利用方法 健胃、強壮、発汗、調経薬に用いられ、乾燥した全草1日量5~ 10g に水400mL を加え、半量まで煎じて1日3回に服用する。欧州では、抗痙攣、収斂、苦味強壮、発汗、血圧降下、解熱、内出血の止血、月経促進、抗炎症などに用いられ、ハーブティーとして飲用する。調製法 花期に地上部を採取し、水洗いしてから日干しにする。※ ノコギリソウは、葉は羽状に中から深裂し、裂片には鋭い鋸歯がある。帰化種のセイヨウノコギリソウは、葉が2?3回羽状に深?全裂する。本州中部以北に生えるヤマノコギリソウは、舌状花の長さが3mm 以下と小さいが中間型もある。和名 西洋鋸草分布 ヨーロッパ原産生育地 観賞用に栽培されるが、性質が強健なので各地で野生化している。薬用部位 全草花期 夏~秋(6~9月)開花期利用部位全 草キク科セイヨウノコギリソウAchillea millefolium L.花部