ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

高浜町の薬草各論ススイバ/スギ特 徴 多年草で、草丈は40 ~ 80cm になる。葉や茎に酸味がある。茎は直立し円柱形で紅紫色を帯びる。根出葉は有柄で長楕円形、茎葉は互生し広披針形で、基部は膜質の鞘状となって茎を抱く。雌雄異株。花期には、茎頂に円錐花序をつけ、淡緑色あるいは緑紫色の小花を花軸に輪生する。生薬名 酸サン模モ(全草)薬効・利用方法 民間療法で疥癬などの皮膚病や腫れ物に、生の根茎を金属以外のおろし器ですりおろして汁を塗布する。健胃薬には、花1回量10g に水500mL を加え半量まで煎じて1日3回に服用する。風邪の予防や美容には、葉の粉末を1回量0.1 ~ 0.2g を服用する。調製法 葉・花は初夏に、根は夏~秋に採取して日干しにする。乾燥した根を用いる場合は、副作用を起こすので1年間空気にさらしてから使用する。※ 適度な酸味があり山菜としても用いられる。酸味は蓚酸や蓚酸カルシウムがあるからで、通常茹でて調理するが、多食すると、蓚酸のために腎臓障害の心配がある。和名 酸葉 別名 スカンポ分布 日本各地生育地 山地や平地の路傍、田畑のあぜなど薬用部位 全草花期 春~夏(5~8月)開花期利用部位全 草タデ科スイバRumex acetosa L.特 徴 常緑高木で、樹高は樹形は50m、直径5m に達するものもある。樹皮は赤褐色で細長い薄片になって剥げる。葉は枝に螺旋状に密生し、針状でやや湾曲し、質は硬く先端は尖る。雌雄同株。開花期には、雄花序は淡黄色の楕円形で枝の先端に密に多数集ってつく。雌花序は球形でやはり枝の先端につき、熟すると径2~3cm で褐色木質の球果となる。生薬名 杉ス木ギ、杉皮、杉葉、杉子、杉木油薬効・利用方法 うるしかぶれには、樹幹(材部)を砕き約100g を水600 ~ 800mL で煎じ、冷ましてから患部を洗う。火傷には、乾燥樹皮約100g を水600 ~ 800mLで煎じ、患部を洗う。そのほか、葉を消炎・鎮痛薬として慢性気管支炎、歯痛。種子を鎮痛薬とし疝痛、遺精にそれぞれ応用する。調製法 各部位を必要に応じ採取し調製する。※ スギ花粉症は日本で最も多い花粉症で、劇症型はほぼ日本固有である。要因としては、農林水産省が推奨してきた戦後の大規模スギ植林が主に挙げられている。高度経済成長を経て日本では林業が衰退し、木材も外国からの質がよくて安い輸入品に押されて国内スギの需要が低迷するようになったため、大量に植えたスギの伐採や間伐なども停滞傾向となり、花粉症原因物質であるスギの個体数が増加していることも花粉症患者の増加傾向の要因となっている。和名 杉分布 日本各地生育地 山地、広く造林されている。薬用部位 樹幹、樹皮、葉、種子、木タール花期 春(2~4月)球果利用部位樹 幹 樹 皮 葉 種 子 木タールヒノキ科スギCryptomeria japonica (L.f.) D.Donつぼみ