ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

ア●●●● 高浜町の薬草各論コゴヨウアケビ/サネカズラ特 徴 落葉つる低木。アケビとミツバアケビの自然雑種。新枝には、葉は粗らに互生、古い枝の短枝では束生状につき、5小葉に柄がある。花は春に咲き、短枝の葉の間から長柄を出し総状花序に垂れ下がる。がく片は3枚で花弁はない。小形の雄花は雄しべが6本で、短柄で花序の先に群がり、雌花は大形で長柄があり基部に1~数個つく。生薬名 木モク通ツウ(つる性の木部)、葉薬効・利用方法 利尿・消炎・通経・排膿薬として腎臓炎、膀胱炎、尿道炎などに用いられ、木通1日量10 ~ 15gを煎じて3回に服用する。また、健康増進に葉を乾燥したアケビ茶を服用する。調製法 秋の落葉期に茎を刈り採り外皮を剥ぎ、薄く輪切りにして日干しにする。葉は初夏に採取し、刻んで日干しにする。和名 五葉通草分布 本州、四国、九州生育地 山野薬用部位 つる性の木部、葉花期 春(4~5月)葉の状態利用部位つる性の木部葉アケビ科ゴヨウアケビAkebia x pentaphylla (Makino)Makino特 徴 常緑つる性木本で、茎は太いもので径2cm になる。葉は互生し、楕円形ですこし厚くて柔らかく艶がある。葉縁にはまばらに鋸歯がある。花期には、葉腋に淡黄白色の花を下垂する。雌雄異花でそれぞれ雌しべ、雄しべが多数ある。果実は集合果で、肉質の果托に球形の赤い液果が多数つき、全体として球形で美しい。生薬名 五ゴ味ミ子シ、南五味子薬効・利用方法 鎮咳・滋養・強壮に用いられ、乾燥した果実1~2個(約5g)に水200mL を加えて、果実がどろどろになるまで煮とかして火を止め、ふきんで濾した煮液に適量の砂糖を加えて、再び火にかけ砂糖がとけたら火からおろし、冷めないうちに服用する。これは1日分量なので、1日2~3回に分けて、食後30 分に服用する。調製法 秋に成熟果実を採取し、からからになるまで日干しにする。乾燥を早めるためには、果実をくずして干すとよい。※ ビナンカズラは、武士が整髪用に用いたので「美男葛」の名があるが、実際には、男女ともに頭髪養毛料の目的で、どろどろした樹液を適量の水で薄めて、洗髪に使っていた。今日のヘアトニックというところであろう。和名 美男葛分布 関東地方以西、四国、九州生育地 山地の樹林内薬用部位 果実花期 夏(8月頃)果実期利用部位果 実マツブサ科サネカズラKadsura japonica (L.) Dunal果実部