ブックタイトル青葉山植物図鑑

概要

青葉山植物図鑑

ア●●●● 高浜町の薬草各論ココハコベ／コヒルガオ特　徴 越年草で、草丈は10 ～ 20cm になる。茎は下部から多く枝を分かち、下部は地につき上部は斜上し片側に軟毛がある。下部の葉は卵形全縁で短柄があり、上部の葉は無柄で、ともに対生する。花期には、枝の上部に集散花序をつけ、白色の小花を次々に開く。花弁は５枚であるが、先端が深く２裂するので10 枚あるように見える。生薬名 繁ハン縷ロウ（全草）薬効・利用方法 利尿・浄血・催乳などの作用があり、民間的に婦人の妙薬として利用される。産後の浄血、母乳不足に、乾燥した全草１日量10 ～ 15g に水300mL を加え、半量まで煎じて１日３回に分けて服用する。また、歯ぐきの出血や歯槽膿漏の予防には、全草を採取して青汁を作り、食塩を加えて煮詰めたハコベ塩で歯を磨くとよい。調製法 春～夏の開花期に全草を採取し、水洗い後日干しにする。または生のまま使用する。※ 春の七草の一つで、正月の七草粥に入れられるほか、柔らかいものは浸し物や和え物などにして食用される。和名 小繁縷分布 日本各地生育地 各地の至る所薬用部位 全草花期 春～夏（３～９月）開花期特　徴 つる性の多年草。茎はつるになり他物に巻きつく。葉は互生し、ほこ形で基部が耳のように横に張り出す。この張り出した部分が２裂するものが多い。花期には、葉腋から長い花柄を出し、淡紅色の花を１個つける。花柄の上部には縮れた狭い翼がある。生薬名 打ダ碗ワン花カ（全草及び花）薬効・利用方法 月経不順､小便不利､こしけ、乳汁不足､淋病などに用いられる、根または全草を１日量15 ～ 30gを煎じて服用する。虫歯の痛みには、花を突き潰して患部に塗布する。調製法 夏～秋に、根を含む全草を採取し日干しにする。花は生のまま使用する。※ ヒルガオ属で薬用とされているものは、コヒルガオ、ヒルガオのほか、ハマヒルガオ（Calystegia soldanella （L.） R.Br.）の根（中国名　孝扇草根）をリュウマチ性関節炎に用いている。和名 小昼顔分布 本州、四国、九州生育地 荒地や路傍薬用部位 全草及び花、根花期 初夏（６～８月）ハマヒルガオ利用部位全 草利用部位全 草 根ナデシコ科コハコベStellaria media (L.) Vill.ヒルガオ科コヒルガオCalystegia hederacea Wall.コヒルガオ