ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

ア●●●● 高浜町の薬草各論ケゲンゲ/ケンポナシ特 徴 二年草で、草丈は10 ~ 30cm になる。根に根粒バクテリアが共生し、空中の窒素を固定して貯えるので緑肥として水田に植えられる。茎は基部で多数分枝し地を這う。葉は羽状複葉で9~ 11 枚の小葉からなり、小葉は楕円形。花期には、長い花柄を伸ばし、茎頂に紅紫色ときに白色の花が多数固まってつく。生薬名 紅コウ花カ菜サイ(全草)、紫シ雲ウン英エイ子シ(種子)薬効・利用方法 全草は清熱・解毒薬として咳嗽、咽喉の痛み、外傷出血を治す。また種子とともに血を活かし目を明らかにする効果があり眼部疾患に用いられる。全草を1日量5~ 10g を水400 ~ 600mL て半量まで煎じて1日3回に分けて服用する。外傷出血には、生の葉を搾り、その汁を患部に塗布する。調製法 3~4月の開花期に採取し日干しにする。又は、新鮮なまま用いる。和名 蓮華草分布 中国原産生育地 水田や路傍など薬用部位 全草、種子花期 春(4~6月)開花期特 徴 落葉高木で、樹高は17m 位になる。全体に無毛で樹皮は黒灰色、小枝は紫褐色で皮目がある。葉は広卵形で3本の葉脈が目立つ。花期には、枝の先の集散花序をつけ、淡緑色の小花を多数開く。果実は核果、無毛で紫黒色に熟す。秋に果実の柄が肥大し、甘く食用となる。生薬名 枳キ倶グ子シ(果実及び果柄)薬効・利用方法 利尿・解毒薬として二日酔い、嘔吐、口渇、大小便不利に用いられ、1回量10 ~ 15g に水300mL を加え1/3 量まで煎じて服用する。調製法 果実が成熟したときに、果実とともに肉質果柄を採取し日干しにする。※ 中国では果実以外の部位も薬用とし、根から流れる液(枳倶木汁)を煎じて腋臭に外用し、樹皮(枳倶木皮)を煎じて痔、消化不良に内服又は外用する。また葉を煎じて二日酔いなどに内服する。※ 本州・四国にはよく似たケケンポナシ(Hovenia trichocarpa Chun etTsiang var. robusta(Nakai et Y.Kimura) Y.L.Chen et P.K.Chou)が多く生えている。これは葉裏、花序、果実に毛があることと葉の形(厚く、鋸歯が鈍い)とでケンポナシと区別されるが、同じように利用される。和名 玄圃梨、手棒梨分布 日本各地生育地 山野薬用部位 果実の柄花期 初夏(6~7月)果実期利用部位全 草 種 子利用部位果実の柄マメ科ゲンゲAstragalus sinicus L.クロウメモドキ科ケンポナシHovenia dulcis Thunb.果実部花部