ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

ア●●●● 高浜町の薬草各論キキダチアロエ/キヅタ特 徴 多肉な低木状の草本で、日本へは鎌倉時代に渡来したとされている。現在は観賞用に温室、または暖地では屋外に栽培され、暖地の海岸などでは逸出して自生状態となっている。全体に蒼白緑色で、茎は円柱形。葉は互生し剣状か線状披針形で縁に鋭いとげがある。花期には茎の頂付近の葉腋に橙黄色花を房状につける。生薬名 蘆ロ薈カイ(葉)薬効・利用方法 葉にバルバロイン他の成分を含有する。バルバロインは少量で苦味健胃薬として消化不良、慢性胃カタルなどに用いる。大量では大腸を刺激し、蠕動運動を亢進させ、胆汁によってアロエエモジンに変わって強い瀉下作用を起こし、大腸性下剤として常習便秘に用いる。下剤には生の葉をすりおろし、その汁をさかずき1杯、空腹時に服用する。調製法 必要時に生の葉を採取し、水洗後そのまま使用する。※ 日本薬局方に収載されているものは、ケープアロエ(Aloe ferox)、キュラソーアロエ(A.barbadensis)、又はAloe spicata Baker との雑種(Liliaceae)の葉から得た液汁を乾燥したものであり、キダチアロエは専ら民間的に用いられる。和名 木立蘆薈分布 南アフリカ原産生育地 観賞用として栽培される。薬用部位 葉花期 早春(2~3月)生育期特 徴 つる性の常緑低木で、茎から気根を出し他の植物や岩上に高く這いあがる。葉は互生し厚く光沢があり、若い葉は掌状になる。花期には、小枝の先端に球形の散形花序を1個または数個出し、黄緑色の小さな花を多数つける。果実は液果で翌年の5~6月に紫黒色に熟す。生薬名 常ジョウ春シュン藤トウ(葉)、土ド鼓コ藤トウ薬効・利用方法 消炎・止血効果が認められており、民間では寄生性皮膚病、腫れ物などに用いられる。生の葉をすりつぶし、ゴマ油で練って患部に塗布する。また、発汗には、乾燥葉1日量約5g に水300mL を加え半量まで煎じて3回に服用する。調製法 夏~秋にかけ葉を採集し、そのまま用いるか、水洗後日干し又は陰干しにする。※ 観葉植物でアイビーの名で知られるセイヨウキヅタはヨーロッパ原産で、暖地に帰化して至る所に繁茂している。ヨーロッパではこの葉を結石症、黄疸などに用いられるといわれる。和名 木蔦分布 本州、四国、九州生育地 山野、庭にも植栽する。薬用部位 葉花期 晩秋(10 ~ 12 月)果実利用部位葉利用部位葉ススキノキ科キダチアロエAloe arborescens Mill.ウコギ科キヅタHedera rhombea (Miq.) Bean開花期気根