ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

高浜町の薬草各論キキクバドコロ/ギシギシ特 徴 つる性多年草で、つる茎は冬枯れる。地下には肥厚した根茎がある。葉は長柄で5~7裂し、大型のものは長さ15cm に及ぶ。雌雄異株。花期には、葉腋に花序を出し無柄の淡緑紫色の花を開く。雄花序は分枝、雌花序は単一で下垂する。果実は3つの稜が翅状に突出している。生薬名 綿メンヒ解カイ(根茎)薬効・利用方法 膝や腰の痛み、リュウマチの痛み、熱のある腫れものなどに用いられ、1日量10 ~ 25g を水400mL で1/3 量まで煎じて服用する。ただし、過量摂取は胃や腸の粘膜がただれるので注意を要する。調製法 秋に根茎を採取し、水洗いして細根を除き、輪切りにしてから日干しにする。※ 近縁種にオニドコロ、タチドコロがあり、いずれも根茎にステロイドサポニンのジオスチン、グラチリン、ジオスコレアサポトキシンA・Bなどを含有する。ジオスチンは血球溶解毒である。古来根を砕いて川に流し、魚を麻痺させて捕獲するのに用いられた。和名 菊葉野老分布 福島県以南、四国、九州生育地 山地の林縁薬用部位 根茎花期 夏(7~8月)葉の状態特 徴 多年草で、草丈は40 ~ 100cm になる。根は太くで黄色い。根生葉は長柄があり卵状狭長楕円形で大型、葉縁が波打ち両面とも毛がない。花期には、茎頂に円錐花序をつけ小花を輪生する。花被片は果時に展開する。内側の3枚は花期後に大きくなり、広卵形の翼状となり縁に低鋸歯があり、中脈の基部には狭卵形の瘤状の突起がある。生薬名 羊ヨウ蹄テイ根コン(根)薬効・利用方法 緩下薬として用いられ、便秘症には、乾燥根1日量9~ 15g を約600mL の水で半量まで煎じて、食間に3回に分けて服用する。いんきん、たむし、でき物などの皮膚病には生の根を適量陶器のおろし器ですりおろし、しぼり汁を患部に塗布する。調製法 初秋、根を掘り採り刻んで乾燥する。使用に当っては加工後1年以上経過したものを使うこと。外用には必要時採取して用いる。和名 ぎしぎし分布 日本各地生育地 原野や路傍の湿地薬用部位 根花期 初夏~夏(6~7月)開花期利用部位根 茎利用部位根ヤマノイモ科キクバドコロDioscorea septemloba Thunb.タデ科ギシギシRumex japonicus Houtt.花被片