ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

ア●●●● 高浜町の薬草各論カカラスノゴマ/カラタチ特 徴 一年草で、草丈は30 ~ 90cm になる。茎は円柱状で直立し、全草に星状毛が多い。葉は互生し、卵形で先が鋭く尖り、基部は円形または切形で鈍い歯牙がある。花期には、葉腋に黄色の5弁花を1個ずつ開く。さく果は長さ2.5 ~ 3.5cm で細長い。中国名 田麻薬効・利用方法 止血には、生葉を摘んで洗いすりつぶして、その汁を患部に塗布する。子供の貧血症には、乾燥した全草を1日量5~ 10g に水400mL を加え半量まで煎じて服用する。おできには、1日量10 ~ 15g を400mLの水で煎じて3回に分けて服用する。調製法 全草を夏~秋に採取し、水洗いしてから日干しにする。和名 烏の胡麻分布 本州、四国、九州生育地 畑地や路傍など薬用部位 全草花期 夏(8~9月)開花期特 徴 落葉低木で、樹高は2~3m になる。枝は稜角があり強大で扁平なとげがつく。葉は互生し、3小葉からなる複葉で、葉柄に翼がある。小葉は楕円形ないし倒卵形で、葉縁に低鋸歯がある。花期には、葉の展開に先だって、白色の5弁花を単生する。果実は球形で芳香があり、10 ~ 11 月に黄色に熟す。生薬名 枳キ実ジツ(未熟果実)、枳キ穀コク(成熟果実)薬効・利用方法 健胃・利尿・消化薬として下痢、腹痛、消化不良、腹部の膨満、咽喉の渇き、健胃などに用いられる。乾燥果実を1日量10g に水400mL を加え、半量まで煎じて服用する。また薬用酒を1回10 ~ 20mL を限度に、1日3回食前30 分位に服用する。調製法 目的の果実を採取し、2~4個の輪切りにして早急に日乾する。完全にカラカラになるまでに乾燥しないと、吐き気を催すことがあるため、薬用には1年以上経過したものを用いる。薬用酒は、乾燥した未熟果実5個分をホワイトリカー500mL に、3か月ぐらい潰けてから濾して使う。和名 唐橘分布 中国大陸中部の原産生育地 生垣やミカン類の台木として植栽される。薬用部位 果実花期 春(4月頃)果実期利用部位全 草利用部位果 実アオイ科カラスノゴマCorchoropsis crenata Siebold etZucc.ミカン科カラタチCitrus trifoliata L.