ブックタイトル青葉山植物図鑑

ページ
113/268

このページは 青葉山植物図鑑 の電子ブックに掲載されている113ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

青葉山植物図鑑

ア●●●● 高浜町の薬草各論オオドリコソウ/オニグルミ特 徴 多年草で、草丈は、30 ~ 50cm になる。茎は四角形で直立し、地下茎を伸ばして増えるので多くは群生する。葉は対生し、広卵形で粗い鋸歯があり先は長く尖る。花期には、葉腋に輪生状につき、白色または淡紅色を帯びた花を開く。生薬名 野ヤ芝シ麻マ(根)薬効・利用方法 古くから腫痛を抑え、血行をよくする作用があるとされ、妊婦の保健薬として月経不順、こしけ、打撲傷、腫れ物等に用いられる。1日量5~ 10g を煎じて服用する。調製法 開花期に全草をとって洗い、日干しにする。※ 類似植物にヒメオドリコソウがある。ヨーロッパ原産で明治中期に日本に帰化したものであるが、これは薬用には用いられない。オドリコソウより開花期が早く、3月頃から開花し、花は赤紫色でオドリコソウより小さくヒメの名がついた。和名 踊子草分布 日本各地生育地 山野の半日陰の路傍など薬用部位 根花期 春(4~6月)開花期特 徴 落葉高木で、樹高は約24m、径1m 位に達する。若枝には黄褐色の腺毛を密生する。葉は羽状複葉で、小葉は9~ 12 枚、卵状長楕円形で葉縁に低鋸歯がある。雌雄同株。花期には、雄花の尾状花穂は前年の枝の葉腋から下垂し緑色、雌花穂は新枝の先に直立する。核果はほぼ球形で、種子は食用とする。生薬名 胡コ桃トウ仁ジン(種子)薬効・利用方法 種子は滋養強壮剤として栄養補給、動脈硬化、鎮咳に用いる。脂肪油約40 ~ 50%を含みリノール酸、リノレン酸、オレイン酸が多いので血液中のコレステロールを除くのに役立つ。未熟果実の緑皮は痛風に用いられ、乾燥した緑皮1日量10 ~ 15g を200mL の水に浸し、これを痛風薬として服用する。かゆみのある寄生性の皮膚病には、生の緑皮を金属以外のおろし器ですりおろし、汁を患部にすり込むようにして塗布する。調製法 種子は、成熟果実を数日間土中に埋め果肉が腐ったら水洗いし日乾する。その他の部位は日干しにして保存する。和名 鬼胡桃分布 日本各地生育地 山地の川辺薬用部位 種子、果皮、葉、樹皮花期 春(5月頃)果実期利用部位根利用部位種 子 果 皮 葉 樹 皮シソ科オドリコソウLamium album L. var. barbatum(Siebold et Zucc.) Franch. et Sav.クルミ科オニグルミJuglans mandshurica Maxim. var.sachalinensis (Komatsu) Kitam.