ブックタイトル青葉山植物図鑑
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青葉山植物図鑑
高浜町の薬草各論エエノキ/エンジュ特 徴 落葉高木で、樹高は約20m、径1m に達する。古くには一里塚の目印として道路わきなどに植栽された。葉は互生し、ゆがんだ卵形ないし楕円形で、遙遠には浅い鋸歯があり質は厚い。雌雄同株。花期には、新枝の下部に雄花、雌花は上部の葉腋につく。果実は球形の核果で、秋に橙色に熟す。薬効・利用方法 樹皮は月経不順、食欲不振、胸痛、腰痛、中風に用いる。葉は月経不順、蕁麻疹、うるしかぶれに用いる。子実は咽喉の腫れ、痛み、蕁麻疹に用いる。樹皮は刻んで乾燥したもの1日量10 ~ 15g に水400mLを加え、半量まで煎じて服用する。痛む患部には煎液で温湿布または冷湿布する。手足のしびれ、軽い中風には、樹皮50g を木綿の袋に入れ、水400 ~ 600mL を加え煮出したものを浴槽に入れ、薬湯として入浴する。調製法 目的の部位が充実している頃に採取し調製する。和名 榎分布 本州、四国、九州生育地 山地薬用部位 樹皮、葉、子実花期 春(4月頃)果実期特 徴 落葉高木で、樹高は15 ~ 25m になる。葉は奇数羽状複葉で互生し、小葉は9~ 15 枚あり、卵形ないし卵状長楕円形で、裏面は緑白色で短毛がある。花期には、枝先に複総状花序をつけ、淡黄白色の蝶形花を多数開く。果実は数珠状にくびれ、垂れ下がる。生薬名 槐カイ花カ(花蕾)薬効・利用方法 止血剤として吐血、痔疾、口内出血、血尿などの治療に用いる。槐花1回量5g に水200mL を加え半量まで煎じ、空腹時に服用する。歯ぐきの出血や口内の出血には、槐花を炒ってから粉末状にし患部に擦りこむ。高血圧、動脈硬化、中風の予防などにも応用される。ルチンの製造原料。1回量5g を水200mL で煎じ、空腹時に服用する。調製法 つぼみを採取し、日干しにする。※ 含有する成分のルチンは毛細血管の脆弱性を回復する作用があり、脳出血予防や高血圧症患者によいと言われたが、近年、ルチンの効果に疑問が呈され無効説が打ち出され、戦後から及んだ血管強化の神話はここに消滅した。ただ、抗炎症効果や血流改善効果などの研究は継続して行っている。和名 槐分布 中国原産生育地 街路樹や庭木として植栽される。薬用部位 花蕾花期 夏(7~8月)開花期利用部位樹 皮 葉 子 実利用部位花 蕾アサ科エノキCeltis sinensis Pers.マメ科エンジュStyphonolobium japonicum (L.)Schott