ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

高浜町の薬草各論ウウシハコベ/ウツギ特 徴 多年草で、草丈は30 ~ 70cm になる。全体はハコベに似るが大型。茎の下部は地を這い、上部で斜上する。葉は両面無毛で下部は長柄、上部では無柄となる。角状卵形の全縁でハコベに比べて2倍以上も大きい。花期には、枝の先端に1個ずつ生じ5弁の白花で花後は下垂し、蒴果となる。生薬名ハンロウ(全草)薬効・利用方法 解毒・浄血・消腫作用がある。中国では全草は肺炎、高血圧、月経不順、痔疾、歯痛などに効果があるといわれている。日本の民間では歯ぐきの出血や歯槽膿漏の予防に用いる。乾燥したものはそのまま、青汁は食塩を適当に加え指先で歯をよく磨く。また、煎液は産後の催乳、浄血に効果があるという。全草1日量10gを水600mL で煎じて数回に服用する。調製法 夏~秋の開花期に全草を採取し、水洗いしてから日干しにする、又はそのまま使用する。和名 牛繁縷分布 日本各地生育地 山地や原野など至る所薬用部位 全草花期 初夏~初冬(4~ 10 月)開花期特 徴 落葉低木で、樹高は1.5m 位になる。多く分枝し、幹は中空。若枝、葉、花序に星状毛がありざらつく。葉は対生し、卵形または広披針形で、葉縁に鈍い鋸歯がある。花期には、枝先に総状または集散花序をつけ、多くの白い花を開く。果実は球形の蒴果となる。生薬名 溲ソウ疎ソ(果実)薬効・利用方法 果実は身体や皮膚中の熱をつかさどり邪気を除くとされ、尿を通利し遺尿を止める。果実を1日量3~ 10g に水300mL を加え半量になるまで煎じ、3回に分けて服用する。葉の時は10 ~ 20g を1日量にする。※ 名の由来は、幹の中心が空になっているので、空うつ木ろぎから。木部は緻密で堅く楊枝や箪笥、木箱の木釘に利用される。和名 空木分布 日本各地生育地 日当たりのよい山野、庭木にも植栽される。薬用部位 果実花期 春(5~6月)開花期利用部位全 草利用部位果 実ナデシコ科ウシハコベStellaria aquatica (L.) Scop.アジサイ科ウツギDioscorea nipponica Makino