ブックタイトル青葉山植物図鑑
- ページ
- 103/268
このページは 青葉山植物図鑑 の電子ブックに掲載されている103ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは 青葉山植物図鑑 の電子ブックに掲載されている103ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
青葉山植物図鑑
ア●●●● 高浜町の薬草各論イイブキジャコウソウ/イボタノキ特 徴 草状の小低木で、茎は地を這い高さは3 ~15cm 位。全体に芳香がある。枝はよく分枝し斜め上に伸びる。葉はごく短い柄があり、対生して卵形もしくは長楕円形で全縁。花期には、枝先に短い花穂をつくり、淡紅紫色で小形の唇形花を密に数段つける。生薬名 百ヒャク里リ香コウ(全草)薬効・利用方法 芳香成分に発汗・収斂・利尿・強壮作用があり咳、風邪、頭痛などに用いる。1日量3~6g をカップに入れ熱湯を注いで服用する。調製法 花期に採取し陰乾する。※ ハーブの習慣が浸透してきた昨今、南ヨーロッパ原産のタチジャコウが薬草園や庭園などで多く見られるようになった。これはイブキジャコウソウと近縁種のもの。スペイン、南フランスなどの農村で栽培され、開花期の茎葉がタイム、チミアンなどと呼ばれて百日ぜき、鎮痛などの薬用に用いられるほか、ソース類、ハム、カレーなどのスパイスにもなるので、ヨーロッパから輸入されている。和名 伊吹麝香草分布 日本各地生育地 山の日当たりのよい岩地。栽培もされる。薬用部位 全草花期 初夏(6~7月)開花期特 徴 半常緑低木で、樹高は2~3m になる。枝は灰白色でよく分枝し、若枝に細毛がある。葉は対生し、狭い長楕円形、全縁で表面にはつやがない。花期には、枝先に総状花序をつけ白色の小花を密に開く。果実は楕円形ないし球形で10 月に紫黒色に熟す。生薬名 イボタ臘、虫チュウ白ハク臘ロウ薬効・利用方法 民間では強壮、利尿、止血、イボとりに使用される。イボとりには臘を溶かして塗布する。強壮、利尿には煎じて服用する。調製法 秋に成虫となって飛び去った後採取する。これを加熱して溶かし、布でこして精製してから常温で固形化。※ 枝にイボタカイガラムシ(イボタロウムシ)が寄生し、雌の成虫が暗褐色で1cm 内外の球形のカイガラを作り、5月頃に数千個の卵を産みつける。6月頃に孵化し、雄の幼虫は白蝋を分泌して群生する。この蝋の中でさなぎになり成虫になると、9月頃に蝋に小穴をあけて、外へ飛び出す。和名 水蝋の樹分布 日本各地生育地 山野。庭木としても植栽される。薬用部位 寄生したイボタロウカイガラムシの雄が分泌する臘花期 春(5~6月)開花期利用部位全 草利用部位分泌物シソ科イブキジャコウソウThymus quinquecostatus Celak.モクセイ科イボタノキLigustrum obtusifolium Siebold etZucc.