ブックタイトル青葉山植物図鑑

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概要

青葉山植物図鑑

高浜町の薬草各論イイヌガンソク/イヌコウジュ特 徴 大形の夏緑性シダで、草丈は1m を超えることがある。根茎は太く短く、走出枝を出さない。栄養葉と胞子葉があり、栄養葉は胞子葉より長く伸び、1回羽状深裂、胞子葉は特異な形で羽片は線形、縁は内側に曲がり、中に胞子ができる。秋~冬に栄養葉が枯れると、胞子葉は褐色に変わりそのまま残るので目立つ。薬効・利用方法 近年の研究でフロログルシノールの他10種類のフラボノイドと2つのフラバノン配糖体を含有し、糖尿病の血糖値を下げる作用があることがわかった。根茎に血糖降下作用のあることの発見は動物実験の結果であるが、実用にはこれからの研究に期待したい。調製法 秋に根茎を採取し、細根を除き、刻んで日干しにする。和名 犬雁足分布 日本各地生育地 山地の陰湿な沢筋など薬用部位 根茎生育期特 徴 一年草で、草丈は20 ~ 60cm になる。全体に細毛が多く、茎が紫色を帯びることが多い。葉は対生し、卵状披針形または長楕円形で葉縁には浅い鋸歯がある。花期には、枝先に花穂を出し、淡紫色の小さな唇形花を多数開く。生薬名 石セキ薺セイ寧ネイ(全草)薬効・利用方法 腰痛に浴湯料として用いる。浴湯料として20 ~ 50g を布袋に入れ、入浴する。調製法 開花期に全草を採取して、水洗後刻んで陰干しにする。※ シソ科のナギナタコウジュを中国で香こう需じゅと呼び、花が大きく美しい。これに対して本品は見劣りするというのでイヌの名をつけられた。和名 犬香儒分布 日本各地生育地 路傍など薬用部位 全草花期 秋(9~ 10 月)開花期利用部位根 茎利用部位全 草オシダ科イヌガンソクOnoclea orientalis (Hook.) Hook.シソ科イヌコウジュMosla scabra (Thunb.) C.Y.Wu etH.W.Li